★ウルトラと人類の歴史編その４★

○ポットちゃん七変化

「これ？　似あうでしょ！　さっき荷物届けてきた帰りに宇宙港の中のおみやげ屋さんで
ゲッチュしたのよ！」

「２週間前はカタツムリの着ぐるみ、１週間前までは迷彩服着ていて、昨日までカエルの着ぐるみ、
そしてやっとさっきマトモな服に着替えてくれたと思ったら今度はなんちゃってチャイニーズですか。
どうしてそうコロコロと服装変えるんです？」

「気分転換」

「・・・。そんなものに使うお金があるんならこの前カップラーメンこぼして壊した艦内生活用の
タッチパネル直すお金くださいよ！」

「ダメダメ。カードの中はほーらこの通り」

ポットちゃんが机の上のカード読み取り機にカードを通すとコックピットの大きなスクリーンに

“￥０ー”

とこれまた大きく表示されました。なるほど所持金はスッカラカンのようです。

「わー！　さっき荷物を届けてきたやつの代金は？」

ポットちゃんが再び読み取り機にカードを通してポーズをとります。

“￥０ー”

「あー！　使ったなこんにゃろー！」

「ご主人様に向かって“こんにゃろー！”とはなによー！」

「タッチパネルどころか帰りの燃料も少ないんですよ！　ツケのきく重水素スタンドまで
何十光年あると思ってんですか！」

○ちょっと説明

ちなみにご説明しておきますと、この時代に使われている宇宙船はまあいろんな方法で
飛んでいるわけなのですが、長距離の交通機関など以外の一般で使われているものは
重水素というものを燃料にして飛んでいます。重水素スタンドってのが今でいうガソリン
スタンドですね。で、後先考えないポットちゃんはその分のお金までなんちゃってチャイニーズな
服装に費やしてしまったようです。トマちゃんも大変です。

★ウルトラと人類の歴史編その４★