○情報第一号

数日後、カモカモちゃん達のお部屋の203号室です。カモカモちゃん１号がサクサクと操作を
して４匹の集めてきたデータをまとめ上げています。なんかプリントアウトしてますね。

「グワ！(できた！)」

カモカモちゃん１号の様子からすると随分な自信作のようですね。胸を張って印刷物をクチに
くわえてハットちゃんの部屋へと行きました。

「え!?　もう情報第１号ができたの？　さっすがね〜。さっそく見せてちょ〜だい！」

カモカモちゃん１号は印刷物をハットちゃんに渡しました。なにやらリスト形式になって
いるようです。

「んーとなになに？　・・・な、なんじゃこりゃー！」

なんとその印刷物に書かれていたのは、

[日本全国おいしいポップコーン屋さん百選！]

という見出しで始まるおいしいポップコーン屋のリストなのでした。

「・・・あんたたち自分の趣味に走ってどないするんじゃー！！」

とハットちゃんはニセ関西語で怒鳴りつけたそうな。もうちょっとカモカモちゃん達にどんな情報が
必要なのか教える必要がありそうな今日このごろでありました。

○情報第一号の後日談(第２章エピローグ)

カモカモちゃん達がポップコーン屋さん百選を作っていた数日後、例によって大家さんが晩ご飯を
食べていたのでありました。でもってこれまた例によって「７時のニュース」を見ていたわけなのですが、

“さて続いては全国で頻発するカモのポップコーン屋さん襲撃事件のニュースです。
ここ１週間ほどで百数十件を数える全国のポップコーン屋さんがカモらしき鳥に襲撃をされて
ポップコーン１杯を持っていかれるという事件が頻発しております。カラスの次はカモなのでしょうか？
みなさん気をつけましょう。

たとえばこのようなポップコーンの容器を持って歩いていた際に、

突然空から舞い降りてきて容器ごと持っていかれちゃうという事態も何件か報告・・・うわー！”

「ままままま、まさか今のは!?」

アナウンサーが机の上にポップコーンの容器を出した途端、いきなり上のほうからカモらしき動物が
飛び降りてきてアナウンサーの持っていたポップコーンに飛びかかり、

画面は「しばらくお待ち ください」になってしまいました。

数日後、それがカモカモちゃん３号であることが判明するのでした。

捕まえようとするテレビ局の局員達からなんとかトンズラしてきたそうな。しかもポップコーンは
きっちり全部平らげて。・・・やれやれ。

といったところで第２章はおしまい。第３章へと続きます。

★第２章〜情報収集編〜その11★